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トップを飾った写真に関するコラム
令和6(2024)年
11月
カキ
- 最古の甘柿(禅寺丸)は川崎生まれ
鎌倉時代前期の建保2(1214)年に現在の川崎市麻生区王禅寺地内、星宿山王禅寺の山中に自生していたものが発見されたとされています。
1889年の町村制施行により、黒川・栗木・片平・五力田・古沢・万福寺・上麻生・下麻生・王禅寺・早野の10ヶ村が統合されて柿生村が誕生しました。新村の名称は、柿の生産がたいへん多いことから来ているそうです。
→→川崎市公式「禅寺丸柿」 →→文化庁 文化遺産オンライン「禅寺丸柿」 - 渋柿
実は渋柿は甘柿よりも糖度が高いそうです。しかし、渋みの原因物質(水溶性タンニン)も大変高濃度で、口に含むと唾液にとけ強烈な渋みを感じます。しかし、渋味に隠れた甘味を発見し、干し柿とすることで貴重な保存食として利用してきた歴史は、奈良時代から続いているといわれています。あの渋さを克服した昔の人の知恵は偉大ですね。
10月
キク
- 菊(キク)は、音読み?訓読み?
菊は中国から伝来した植物で、もともと日本には自生していませんでした。そのため、菊をあらわす和語がありませんでした。そのため「キク」は音読みになります。
参考資料 →→同志社女子大学「菊にまつわるお話」 など - ザルギク
小田原市久野にある個人宅のざる菊園(鈴木三郎さん)で公開され、知られるようになったキク(菊)の一種で、品種ではありません。花がザルのようなドーム型に咲くことから名付けられました。1株に数千の小菊が重なり大きな半球を描きます。 →→小田原市公式「ざる菊園(鈴木さん宅)」
セイタカアワダチソウ
- 花粉症の元凶?
セイタカアワダチソウは、昭和40年代以降に全国で大繁殖しました。その頃、7月から10月の花粉症の元凶だと誤解されました。しかし、セイタカアワダチソウは風で花粉を運ぶ風媒花ではなく、さらに花粉も比較的重く花粉の量も少ないため花粉症とは無関係で、本当の犯人は、同じ時期に花を咲かすブタクサやオオブタクサなどが元凶だそうです。 - アレロパシー:植物が他の植物の生長を抑える物質を放出したり、動物や微生物を防いだり、引き寄せたりする効果の総称
セイタカアワダチソウは、日本の植物で初めてアレロパシーが認められました。ススキ等その土地に繁殖していた植物を駆逐していきました。 しかし、近年では駆逐されていたススキ等が、多くの場所で勢力を回復しています。
詳細は →岡山理科大HP →日本植物生理学会HP 植物Q&A
9月
オミナエシ
- 秋の七草 (七五調だと覚えやすいです)
「ハギ・キキョウ、クズ・フジバカマ、オミナエシ、オバナ・ナデシコ、秋の七草」
春の七草は、1月7日にお粥に入れて食べますが、秋の七草は全て花。姿を愛でて、過ごしやすい季節の到来を喜ぶものだそうです。(オバナ=ススキも花穂(カスイ)と呼ばれる花です。) - オミナエシ(女郎花)名前の由来
オミナ(美しい女性)エシ(ヘシ:圧)=美しい女性を圧倒する美しさから。同属のオトコエシ(男郎花:写真右)に比べやさしい感じがするから。などの説があります。
ススキ
- 中秋
秋を旧暦では7月〜9月としており、旧暦7月を「初秋」、旧暦8月を「仲秋」、旧暦9月を「晩秋」と区分していました。 「仲秋」と違い「中秋」は秋全体の中日、8月15日だけを指す言葉です。今は太陽暦に基づき決まるため、中秋の名月の日は毎年日付が変わります。
2024年は9月17日、2025年は10月6日となるそうです。 - お月見とススキ
江戸時代、お月見は収穫祭や初穂祭の意味合いが強くなり、無事に稲を収穫できた喜びを分かち合い、感謝する日として広まったようです。本来はススキではなく稲穂を飾っていましたが、十五夜の時期には稲穂がないことが多く、次第に形が似ているススキが使われるようになりました。 - 昨年度のコラム「ススキ・オギ・ヨシ」もご覧ください
8月
ツユクサ
- 某テーマパークのキャラクターの耳のような、大きな2枚の青い花びらが目立つツユクサは、もう一枚白い花びらを下に持つ3花弁の植物で、東アジアの温帯に広く分布する多年草です。
- ツユクサの青色色素は、水で消える性質を持っています。その性質を利用して、ツユクサの一種の「あおばな」の色素を、昔から友禅染や絞り染めの下絵に使っていたそうです。
- 色素が活用できるだけでなく、ツユクサは食用にもなります。クセやアクがほとんどなく、どんな調理法にもよく合うといいます。柔らかい葉や茎は生のままサラダにしたり、ゆでて和え物やおひたし、煮びたしにしたり。さらに炒め物や酢の物、天ぷらなど、いろんなバリエーションが楽しめるそうです。
- 雑草などといったら失礼ですね。
7月
ホオズキ(鬼灯、鬼燈、酸漿)
- 日本では昔から親しまれていたようです
- 鬼灯、鬼燈…鬼灯は提灯のように見えることから、ご先祖様や死者を導く提灯に見立てられ、仏壇や精霊棚に飾る風習があります。鬼灯の膨らんだ部分は、お盆の間ご先祖さまが過ごすといわれています。
- 酸漿(カガチ)…古事記ではヤマタノオロチの目にたとえられる。
『「その目は赤かがちのようで、一つの身体に頭が八つ、尾が八つあります。その体には苔やヒノキやスギが生え、その長さは八つの谷、八つの山に渡り、その腹を見ると、一面がいつも血にまみれて爛れています」と答えた。【ここに赤かがちというのは、今で言う酸醤ほおづきのことである。】』(古事記・現代語訳と注釈〜日本神話、神社、古代史、古語より) - 赤酸漿(アカカガチ)…日本書紀では猿田毘古神の目にたとえられる
『鼻が長く、背が高く、口・尻が輝いており、眼は大きな鏡のように輝き赤いほおずき(赤酸漿)に似る、とされる。』(国学院大学「古典文化学」事業 神名データベースより)
シオカラトンボ
-
シオカラトンボとムギワラトンボ
- よく知られていますが、ムギワラトンボはシオカラトンボです。シオカラトンボの雌と未成熟の雄は、黄色に小さな黒い斑紋が散在するので、俗にムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)とよばています。
-
シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)と塩辛
- 写真を見てもわかる通り、関係ありません。
雄は成熟すると白い粉をまとうようになり、この粉を塩に見立てたのが名前の由来だといわれています。当たり前ですが、舐めても塩味はしませが、最近の研究で粉が紫外線を反射する事が判明しました。これにより真夏の日差しの下でも元気に活動できるそうです。最近はやりの紫外線対策、UVカットですね。
6月
マリーゴールド
- コンパニオンプランツ
仲間や伴侶を意味する「コンパニオン」と、植物を表すプランツを合せた言葉で、コンパニオンプランツは「相性のいい植物」や「伴侶となる植物」といった意味を持ちます。
マリーゴールドは独特の香りがあり、根にはセンチュウなどの虫除け効果を持つことから、コンパニオンプランツとして有名です。
マリーゴールドの根から分泌される成分は、センチュウにとって毒性を持っています。このため、野菜と一緒にマリーゴールドを植えておくことでセンチュウを遠ざけ、土壌をきれいにしてくれます。 また、マリーゴールドの独特の香りは、一部の害虫を遠ざける効果があるそうです。コナジラミを遠ざけ、一部のアブラムシや蚊などもマリーゴールドの香りを嫌うと言われています。
アジサイ
- 紫陽花をアジサイと読むには無理がある?!
「紫陽花」と書いて「あじさい」と読むのは、中国語表記を和名に当てた日本語独自の当て字です。
紫陽花の文字は、中国の唐時代の詩人、白居易(はくきょい 日本では白楽天(はくらくてん)の名で知られている)の詩に登場しています。それを平安時代の学者である源順(みなもとのしたごう)が、「これはアジサイのことだろう」と、この漢字を「アジサイ」としたようです。
源順の勘違いから、アジサイの漢字が「紫陽花」になりました。
5月
シロツメクサ
- 二つのツメクサ
- 詰草(ツメクサ)…マメ科シャジクソウ属。別名クローバー。令和5年5月のコラムにも載せましたが、江戸時代に輸入品の箱の詰め物とされたところから、名付けられたといいます。
- 爪草(ツメクサ)…ナデシコ科ツメクサ属。葉が鳥の爪に似ているところから、名付けられたといいます。
シロツメクサは食べることができるの?
ネットでシロツメクサのことを調べていると、「シロツメクサは食べられる野草」として紹介しているサイト、「生のクローバーは、食べちゃダメ!」と書かれているサイト、「食用花(エディブルフラワー)」として生の葉っぱを販売しているサイト…とさまざまです。
クローバーのハチミツは知っていますが、本当に食べても平気なのでしょうか????
国立環境研究所の「侵入生物データーベース」のシロツメクサのページには『家畜が多量に食べるとシアン化合物が有害』とありますが・・・ →→国立環境研究所の「侵入生物データーベース」のシロツメクサのページ
大変興味深いページを見つけました。安全とは、リスクとはについて考えさせられました。
・・・
関崎「ニラもあるんですね。毒のない植物はあるんですかって逆に聞きたくなるぐらい。」
浅見「というか、ほとんど毒なんですけど、その中でも毒性の低いものを選んで野菜にして食べているといった方がいいと思います。特に庭に咲いている花とかは、ほとんどが毒を含んでいて、だから、彩でちょっと食べるのはいいんですが。」・・・(浅見:東京大学大学院農学生命科学研究所 応用生命科学専攻教授)
興味がある方は覗いてみてください。
☆東京大学大学院農学生命科学研究所 食の安全センター
第31回サイエンスカフェ「聞いてみよう!ー食べて安全?植物が作る化学物質ー」開催報告 →→該当ページへ
オオイヌノフグリ
- オオイヌノフグリは、自家受粉と他家受粉の両方をする植物です
- 他家受粉…オオイヌノフグリの花は小さく花柄はすごく細いです。蜜を求めて虫が来ると虫の重みで花が揺れます。虫は落とされないようにしべにしがみつきます。その時虫の体に花粉がつき花粉は他の花に運ばれます。
- 自家受粉…他家受粉ができず、暗くなり花びらが閉じようとすると、オシベのやく(花粉が入っている部分)がメシベに圧しつけられ受粉します。
両手の拳を振り上げたように見えるのがオシベです。その間にある細いのがメシベです。
-
名前
- イヌノフグリ=日本の在来種です。そのイヌノフグリよりも花が大きな外来種をオオイヌノフグリと命名したのが植物学者の牧野富太郎です。
- イヌノフグリ=犬の陰嚢(草木図説などの江戸時代の図説や図譜に、この名前があるそうですが…ちょっとなぁ…)
- 星の瞳=あまりにも「ちょっとなぁ」なので、こんな名前もあるようです。
高浜虚子も「ちょっとなぁ」と考えた一人かも・・・
『いぬふぐり星のまたたく如くなり(高浜虚子)』
参考HP →→野田市公式WEB 草花図鑑「イヌノフグリ」 →→野田市公式WEB 草花図鑑「オオイヌノフグリ」
→→レファレンス共同データベース「事例詳細」 未解決
4月
ゲンゲ
- 標準和名(学名の代わりに用いられる生物の日本語名称)はゲンゲ(紫雲英)。レンゲ(蓮華)やレンゲソウ(蓮華草)の別称がよくつかわれます。
- 4月ごろ、田んぼ一面にレンゲが広がる風景を思い浮かべる方も多いと思います。これは、前年の秋ごろわざわざ種子をまいて、農家がレンゲソウを生やしたのです。多くの日本人の原風景なのではないでしょうか。
- マメ科の植物は根に根粒菌を持つものが多く、土中の窒素を根に蓄えて土壌を肥沃にする性質があります。そのため、休耕中の田畑を肥沃にする目的で植えられていました。花後はそのまま田畑に漉き込んで緑肥としても使用されましたが、現在では効率よく化成肥料が使用され、レンゲ畑はほとんど見ることができなくなっています。
- 「肥料三要素」 窒素(N)は葉と茎の生長に、リン酸(P)は花と果実の形成に、カリウム(K)は根の生長に必要な要素
- 花かんむり:ツメクサやレンゲのように茎の長い花を編んで、小さな子でも意外と簡単に冠(かんむり)を作ることができます。興味のある方は、ネットで「花かんむり」で調べてみてください。
3月
染井吉野とソメイヨシノ
- 染井吉野
- 染井吉野が広まったのは・・・
イメージ的には、江戸時代を思い浮かべる人が多くいるのですが、江戸時代末期に江戸染井村(現・東京都豊島区)の植木屋が「吉野桜」として売り出したと伝えられ、1900年(明治33年)に植物学者の藤野寄命により染井吉野と名付けられたそうです。 - 染井吉野は全てクローン?!
クローン(全く等しい形質と遺伝子組成を受け継ぐ別の個体)といえば最新の科学のイメージですが、本来の意味は「挿し木」だそうです。「染井吉野」は染井村の植木職人によって接ぎ木で増やされ、世界中に広がった同じ形質と遺伝子を持つ桜です。 - 染井吉野の両親は・・・
遺伝子調査で、母親がエドヒガン、父親がオオシマザクラの種間雑種だとわかっています。
- ソメイヨシノ
- 母親がエドヒガン×父親がオオシマザクラの子どもは、「染井吉野」ではない?!
同じ親から生まれても同じ子が生まれないように、エドヒガン×オオシマザクラから今の「染井吉野」と同じ形質・同じ遺伝子は誕生しません。 でも、エドヒガン×オオシマザクラの種間雑種の学名はCerasus ×yedoensisと表記し、この和名が「ソメイヨシノ」と呼ばれています。 - 「染井吉野」同士を掛け合わせたら???
同じ遺伝子同士なので、受粉ができないのです・・・・。
- 「染井吉野」と「ソメイヨシノ」
エドヒガン×オオシマザクラの種間雑種の一つが「染井吉野」で、エドヒガン×オオシマザクラの種間雑種は他にも多数存在するそうです。
2月
サクラ(桜)
日本に自生するサクラの野生種は何種類?左から @ヤマザクラ(山桜) Aオオヤマザクラ(大山桜) Bオオシマザクラ(大島桜)
左から Cカスミザクラ(霞桜) Dエドヒガン(江戸彼岸) Eマメザクラ(豆桜)
左から Fタカネザクラ(高嶺桜) Gチョウジザクラ(丁字桜) Hミヤマザクラ(深山桜)
左から Iカンヒザクラ(寒緋桜) Jクマノザクラ(熊野桜)
公益財団法人日本さくらの会のHP(https://www.sakuranokai.or.jp/chishiki/)を見ると、上記の@〜H9種を『我が国の山野に自生する野生種の基本種とされる9種』としてIを入れていません。公益財団法人日本花の会のHP「桜図鑑」を見ると(https://www.hananokai.or.jp/sakura-zukan/)、『漢字表記・寒緋桜。中国南部、台湾に分布しています。沖縄の石垣島や久米島でも見られますが、外部から持ち込まれた可能性も有り、もともと自生していたものなのか分かっていません。』とあり、自生する野生種から除かれているようです。
Jのクマノザクラは、なんと新たに見つかった野生種です。
農林水産省の広報紙affの2023年3月号で日本の桜が特集(https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2303/index.html)されています。『1世紀ぶりに新たな野生種が発見される!』の記事には『2018年3月、紀伊半島で約100年ぶりに桜の新しい野生種が発見されたことがメディアなどで報じられ、大きな話題となりました。』とあります。
標題の答えは、どうやら10種類(11種をとる説もあるようですが)ということでしょうか。
川崎市と梅
- 幸区 小向の梅/御幸公園
- 幸区の北側に位置する小向一帯は、明治時代に梅の名所として有名になり、観梅のため明治天皇が行幸(御幸)された歴史があります。「御幸」や「幸区」の名称は、このことに由来しています。
- 小向の梅は、江戸初期に小田原から運ばれ植樹されたとの言い伝えがあり、一時約30町歩(約30ha)を占めるまでになりました。 明治天皇の行幸時の梅林は、7町歩5反、 (東京ドーム約1.5個分)の広さの梅林だったそうです。 →→川崎市幸区公式「御幸公園梅香(うめかおる)事業」(2018年8月7日)
→→「御幸公園梅香事業推進計画」(2017年2月)
→→川崎市幸区公式「令和5年度御幸公園『観梅会』を開催します!」(2024年1月23日)…開催:令和6年2月17日
- 久地梅林公園
- 約3,800uの園内には20種40本の梅の木が存在しており、2月中旬から3月初旬にかけて紅白の花が美しく咲き誇ります。園内には北原白秋が与謝野鉄幹のために詠んだ詩が刻まれた歌碑もあります。
→→神奈川県公式(Kanagawa Travel Info)「久地梅林公園」
→→一般社団法人川崎市観光協会公式 観光スポット「久地の梅林」
- 生田緑地 梅園
- 生田緑地の梅園約2,500uの梅園には道知辺(みちしるべ)や 藤牡丹(ふじぼたん)などの紅梅や白梅が美しさを競います。
→→生田緑地公式「各施設のご案内」梅園
→→生田緑地公式「梅園マップ」
1月
富士山
-
○初夢に見る縁起の良いものの第1位
- 一富士 二鷹 三茄子(江戸時代に広まったとされる、いわゆる良い夢ベスト3!)
四以降は、諸説あります。詳細を知りたい方はこちらをご覧ください →→レファレンス協同データベースへ
(レファレンス協同データベース:国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している調べ物のためのデータベース) - 初夢はいつ見る夢?
@大晦日から元日…江戸では古くは大晦日の夢を指したようです。
A元日から2日…年越しの夜は寝ない習慣があることから、天明頃より元日から2日の朝の夢となり、
B2日から3日…さまざまな事柄をはじめる「事始め」の日として、2日の夜に見る夢を初夢とするようになった、という説もあります。
→→レファレンス協同データベースへ
菜の花(県内の早咲き菜の花情報)
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吾妻山の菜の花(写真は1/8撮影)
- 「菜の花ウォッチング」(6万株の早咲きの菜の花の開花に合わせて行われるイベント。) 1/13〜2/18
→→二宮町観光協会公式「「吾妻山 菜の花ウォッチング2024」パンフレットはこちらから」
神奈川県立 花と緑のふれあいセンター「花菜ガーデン」
- 【花菜(ハナナ)】‘京都伏見寒咲花菜’(早生種)は京都の伝統野菜として切り花用や漬物用として古くから利用されていたそうです。名前の呼び方は違えど〔花菜ガーデン〕にぴったりの菜の花がここから見ごろになります!
→→花菜ガーデン公式 2024年1月6日 (土)掲載
横須賀市 くりはま花の国
- 管理棟近くの花壇ではナノハナが開花しました。
5品種の種をブレンドしてから播種しているので 3月末まで開花リレーを観賞できるようにしています。
→→くりはま花の国公式 2023年12月28日(木)の花情報
長井海の手公園 ソレイユの丘
- エントランスでは、ナノハナが見頃です。朝と夕方は富士山も楽しめる確率が高いです。
→→ソレイユの丘公式 開花情報 2023年12月29日現在
令和5(2023)年
11月
ウンシュウミカン
-
分類 科:ミカン科 属:ミカン属 種:ウンシュウミカン
- 現在「ミカン」と呼ばれるものは、ウンシュウミカン(温州蜜柑)をさします。皮が薄くてむきやすく、食べやすいことが特徴です。さまざまな栽培品種があり、産地によってブランド名があります。
- 一部、『中国から持ち帰ったカンキツのタネから偶発実生(みしょう)として発生した』との説を掲載しているページもありますが、現在は、日本原産種と推定され、一般に鹿児島県原産とされることが多いです。
→→農林水産省HP
「美味しいミカンの見分け方」
- 皮のキメ・・・皮には、半透明のつぶつぶとした「油胞」と呼ばれる斑点が無数に存在します。そのキメが細かければ細かいほど、甘いみかんと言われています。
- 皮の色・・・太陽の光をたっぷり浴びて皮の色がより濃いオレンジ色になったみかんはより甘みも増していると考えられます。
- 軸の太さ・・・切り口が小さいみかんは水分があまり果肉に送られず、味が凝縮されて甘みが強くなります。また、ヘタが緑色ではなく黄色に近いほど、よく熟していて甘いみかんである可能性が高くなります。
- 形・・・果実を横から見たときに、横長の楕円形(扁平形)になっているみかんの方が甘い傾向があります。みかんの果実は横に成長するときに甘さを蓄えると言われており、横長であることは甘さを蓄えている証拠なのです。
JA三ケ日(JAみっかびオンラインショッピング)より
モミジ
- 現象としてのモミジ
- 昔、秋になり草木の葉が紅や黄色に色づくことを「もみず(もみづ)」と言ったそうです。この「もみず(もみづ)」という動詞から、色づく葉のことを総称し名詞として「モミジ」としてつかわれるようになったようです。
- 紅く変わることを紅葉と書いて「コウヨウ」と呼び、黄色く変わることを黄葉と書いて同じく「コウヨウ」と呼びます。褐色に変わることを褐葉と書いて「カツヨウ」と呼ぶのですが、厳密に3つを区別することが難しく、まとめて「紅葉(コウヨウ)」と呼んでいます。
- 最低気温が8度以下くらいになると色づきはじめ、5度以下くらいの日が続くと「紅葉(コウヨウ)」は急に進むと言われています。
-
名称としてのモミジ・・・紅葉(モミジ)と楓(カエデ)
- 紅葉(モミジ)も楓(カエデ)も、どちらもムクロジ科カエデ属の広葉樹(落葉高木)の総称で、植物の分類上は同じです。
- 「カエデ」とはその葉の形が「カエルの手」に似ていることから「カヘルデ」と呼ばれ、そこから「カエデ」の呼称が一般化したと言われています。
- モミジとカエデは、葉の見た目で使い分けています。葉の切れ込みが深いカエデを「○○○モミジ」、葉の切れ込みが浅いカエデを「○○○カエデ」と呼んでいます。
- しかし、紅葉(こうよう)する樹木の代表である「イロハモミジ」のことを「イロハカエデ」ともいうなど明確な区別はないようです。
- イロハモミジの葉は掌状に5〜9つに切れ込んでいますが、これを「いろはにほへと」と数えたのが名前の由来だそうです。
10月
コキア(ホウキグサ・ホウキギ)
コキアといえば、国営ひたち海浜公園が大変有名です。10月上旬には、夏の緑色から少しずつ紅葉し始め、下旬には真っ赤になるそうです。国営ひたち海浜公園のWEBサイトを見ると、『当公園で使用しているコキアは、種苗会社が当公園用に開発した品種ですので、一般小売り向けには流通しておらず、ご購入いただく事はできません。また、公園内でも当品種の販売は行っておりません。』とあり、同じものを手に入れることはできないようです。
-
食べる
- とんぶり…一年草であるホウキギ(ホウキグサ)の成熟果実を原料とし、それを加熱加工したものです。秋田県大館市以外では生産されていないようです。秋田の特産品として広く知られるようになりました。
- 食感…プチプチとした食感を楽しむ食材として使われることが多く、魚の卵に感じられる歯触りで「畑のキャビア」などとも呼ばれています。
- 使う
- ほうき…枯れた茎枝をほうきとして使っていたため、コキアの和名はホウキグサ・ホウキギなどと呼ばれています。
- ほうき…コキアを見に行くと「昔のほうきは、これで作っていたんだよ」というウンチク話をよく耳にします。
でも、子どものときに使っていた座敷ほうきはやわらかかったような・・・
左のほうきは、普通の主婦が1時間30分で作り上げたコキアぼうきだそうです。
(https://blog.goo.ne.jp/voyage44/e/0fcc56924e36e27c817e5f13aee53749) - 和箒…座敷ほうきの材料を調べてみると、ホウキモロコシというイネ科の植物でした。
コキアよりホウキモロコシの方がやわらかく弾力があり、フローリングや畳を傷つけず、「絨毯・カーペット」
といった、抵抗の強い「敷物関係」でも、十分効力を発揮するそうです。
9月
ススキ・オギ・ヨシ
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ススキ
- 秋の七草(「女郎花(おみなえし)」「尾花(すすき)」「桔梗(ききょう)」「撫子(なでしこ)」「藤袴(ふじばかま)」「葛(くず)」「萩(はぎ)」)のひとつです。
- 「茅(カヤ)」とも呼ばれるススキは、茅葺(カヤブキ)の代表的な材料で、乾燥した土壌に生えるススキは、集落の近くに草原を作り、定期的に刈り入れをする茅場(カヤバ)と呼ばれ活用されていました。
- ススキは稲のように、多数の茎が根元で集まった状態(株)になります(株立ち)。
- 夏から秋にかけて、茎の先端に長さ20から30cm程度の十数本に分かれた花穂をつけます。花穂は赤っぽい色をしていますが、種子(正しくは穎果・えいか)には白い毛が生えて、穂全体が白っぽくなります。
- 毛は短く。先にとがった針状のもの(芒:ノギ)があります。
- オギ
- 漢字で書くと荻(オギ)(萩:ハギとはちがいます)
- 乾燥している場所を好むススキと違い、オギは河川敷のような地下水位が高い場所を好むそうです。また、株立ちするススキと違い、オギはかたまらずに茎が間を開けて生えています。
- 穂についている毛の色も違い、離れてみても明らかに違い、純白はオギ、くすんでいたらススキです。また、毛は長く、芒(ノギ)はありません。
- ヨシ
- 漢字で書くと葦、芦、蘆…
- 『古事記』には「豊葦原の千秋長五百秋の水穂国」(とよあしはらのちあきながいおあきのみずほのくに)『日本書紀』神代上には「豊葦原千五百秋瑞穂の地」(とよあしはらのちいおあきのみずほのくに)とあるように、およそ平安時代までは「アシ」と呼ばれていたようです。
- 各地の池沼、河岸、湿地など、水辺に自生しています。
- 葦の茎で作ったすだれは葦簀(よしず)と呼ばれ昔から利用されてきました。また、屋根材としても最適で茅葺民家の葺き替えに現在でも使われています。
シロバナヒガンバナ・ヒガンバナ・ショウキズイセン・リコリス
白花彼岸花・白花曼殊沙華(シロバナヒガンバナ・シロバナマンジュシャゲ)
白花の由来は突然変異で染色体の欠陥より出たアルビノ現象といわれる説と赤いヒガンバナとショウキズイセンとの掛け合わせで出来たと言う説があります。また、ヒガンバナは三倍体のため種子ができないが、ヒガンバナに似たコヒガンバナは二倍体のため種子を作ることができる。このため、コヒガンバナとショウキズイセンの掛け合わせでできたとする説もあります。
シロバナヒガンバナは九州南部を中心とした地域で自生が見られるようです。
欧米で人気の高いリコリスですので、神奈川で見られる白いヒガンバナは、園芸種として作り出されたものかもしれません。
お彼岸
お彼岸は年に2回あり、「春のお彼岸」「秋のお彼岸」と呼びます。春分の日や秋分の日をお中日(おちゅうにち)として、前後3日間をあわせて7日間がお彼岸です。
彼岸花
お彼岸の時期になると決まって、強く反り返った鮮やかな赤い花が咲きます。花が咲き終わり、秋の終わるころ葉が伸びて翌年の初夏に枯れるという珍しい生態を持つ植物です。ごくまれにタネをつけることがあるようですが、通常彼岸花には種子ができません。地下の鱗茎(球根)が分球して増えます。彼岸花は毒性があり、特に鱗茎(球根)に多く含まれています。有毒であるために、故人や農作物を害獣から守るために、お墓の周辺・田んぼのあぜ道、畑の周辺などに植えられたようです。
九州、南西諸島、台湾に自生していて、茎先に花径6〜7pの鮮やかな黄色い花を、横向きに数輪咲かせます。黄色い花弁が波打っている様子を、「鐘馗ヒゲ(鍾馗のように、ぼうぼうと生えた頬ひげ)に例えた」ということのようです。
※ 鍾馗:中国の民間伝承の道教系の神。 大きな眼と長いひげをたくわえている。
リコリス
彼岸花は毒性を持ち、虫や獣除けとして墓地などにも植えられたことから「じごく花」「しびと草」「いっときごろし」などと不吉な別名も持っています。このような名前から「縁起が悪い」として、日本では庭先に植栽するのを嫌ってきたようです。しかし、そのような文化がない西欧では美しい花として人気があり、品種改良も進んでリコリスとしてカラフルな花色が揃うようになりました。
8月
ニラとハナニラ
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ニラ 【分類】目:キジカクシ目、科:ヒガンバナ科、属:ネギ属
- ニラは、春に出てきた葉を根元近くから刈り取っても、その後からまた次の新しい葉が伸びます。そうやって年に3回位は収穫ができます。
- 7〜8月頃になると、花茎が伸びてきます(トウ立ち)。このトウ立ちして花が咲ききっていないつぼみのうちに、花茎を根元から刈り取って収穫(食用)します。これを「ハナニラ(メニラ)」と呼びます。ハナニラを収穫するための品種もあるそうです。
- 花が咲いて枯れても、それは地上部が枯れただけです。春になるとまた新しい葉が伸びてくるので、通常4〜5年は同じ場所に植えたままで栽培することができます。
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別のハナニラ 【分類】目:キジカクシ目、科:ヒガンバナ科、属:ハナニラ属
- 上記のニラとは別種で、春に白い花をつける「ハナニラ」と呼ぶ植物があります。葉にはニラやネギのような匂いがあり、そこから命名されました。
- 名前は同じですが、毒性があり食用になりません。
- 非常に丈夫で手間いらずな植物であるため、道端や花壇に植えっぱなしにしておいても増えます。
ハスとスイレン
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ハス(蓮) 【分類】目:ヤマモガシ目、 科:ハス科、 属:ハス属
- ハスは、日本での古名を「ハチス」といい、花托の形状を蜂の巣に見立てたとするのが通説
- 日本ではハスの実はあまり食されないですが、乾燥した蓮の実は、韓国や中国でよく食べられているようです。薬膳の効能が期待できる栄養価の高い食材としても人気だそうです。また、茎や葉も食べることができるそうです。
- レンコンは蓮根と書き、日本でも普通に食べられています。しかし、蓮根は根ではなく地下茎です。そこから本当の根が出ます。
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スイレン(睡蓮) 【分類】目:スイレン目、 科:スイレン科、 属:スイレン属
- 名前のいわれは、「朝開花し、午後に花を閉じるのを、睡(ねむ)ると見立てて睡蓮と名づけられた」といいます。
- 光沢のある、深い切り込みが1本入った円形の葉と、水面に浮かぶ花が特徴です。(ハスの葉には切れ込みがなく、光沢がありません。また、花は水面より高く咲きます。)
7月
ヒマワリ
ヒマワリは漢字て書くと「向日葵」です。この文字の通り、ヒマワリの花は東から西に太陽の動きに合わせて動くイメージがあります。しかし、いつ見てもヒマワリ畑の花は、ほとんどが東を向いています。
太陽に背を向けるヒマワリの写真
- 実は、つぼみができ始めたころのヒマワリは、太陽の動きに従って体を傾けます。茎の先の部分が、太陽を追いかけて、朝は東、夕方は西と、とてもよく動きます。
- 動きが生まれるのは「オーキシン」と呼ばれる植物ホルモンの働きだといわれています。太陽がのぼっている間は、オーキシンが光が当たった方と反対側の茎だけを成長させるため、茎は太陽の方向に倒れます。 そうすることによって、茎や葉に日光が当たり易くなり、光合成が活発になります。日が沈むと、今度は外界の刺激とは関係なく、昼間とは反対側の茎を成長させることにより、茎は夜の間にまた東の方向に戻ります。
- 花が咲いたひまわりは、日光をさほど必要とせず、オーキシンの働きも止まる為、一貫して太陽の方を向くということはなくなります。
ひまわりは夜のうちには咲かず、日中の開花が多いからだといわれています。太陽のある東側を向いている状態で、開花して成長ホルモンが止まり、花の向きが固定されるのだそうです。
アカトンボ
一般的に「アカトンボ」は赤色のトンボを指しますが、アカトンボのイメージとしては、秋に群れを成して飛んでいるイメージがあるのではないでしょうか。
このアカトンボは、「アキアカネ(アカネ属)」です。「アキアカネ」は暑さに弱く、気温が30度を超えると生存が難しくなるそうです。羽化を5月から6月頃に済ませたアキアカネは、成虫になると標高の高い地域(場合によって標高2000メートルを超える亜高山帯)で7月から8月を過ごします。
そして、気温が下がってきた秋ごろに平地に移動し、黄色かった体も赤味も増し所謂「赤トンボ」になり、少し開けた広場などで群れをなします。こうして私達は、ある日突然現れたアキアカネの大群に出会うことになるのです。
今の時期に平地で見られるアカトンボ
- ショウジョウトンボ(当WEBのトップの写真) ショウジョウトンボ属
真っ赤な色が印象的なトンボです。雌はここまで赤くなりませんが、この赤が、古典書物に記された架空の動物“猩猩(しょうじょう)” の赤を思わせるということから名付けられたといいます。この「ショウジョウトンボ」は、初夏から夏にかけて平地のビオトープや池などで見られます。(写真は小田原フラワーガーデンで撮影)
脚まで赤く、翅の付け根に鮮やかな橙色(赤)の模様が見られるのが特徴です。 - ナツアカネ (でも、この時期はまだ体色は赤くないです) アカネ属
アキアカネより一回り小さいアカトンボです。成熟前のナツアカネは、水域から離れ、近くの林の奥などに移動し過ごすそうで、ほとんど人目につかないようです。秋になり、成熟し体色が赤くなるころ水域に戻り繁殖活動が始まります。アキアカネと同様に成熟した雄は、脚以外全身が複眼を含め赤くなります。
6月
ガクアジサイ(5月31日更新)
- 紫陽花の原種は日本で自生するガクアジサイです。ガクアジサイという名は、小さな花の周りに大きく発達したガク(萼)を持つ装飾花が取り囲み、周辺部を飾るように並んだ姿が額(ガク)のようだというところから名付けられてといいます。
- ガクアジサイから園芸種として改良され、花序が球形ですべて装飾花となったアジサイを、ガクアジサイと区別してホンアジサイとよばれています。
- ガクアジサイの中心部分にある粒々が花で、両性花が多数あります。また周辺の額が大きく発達した装飾花の中心にある花は、中性花で種はできないそうです。
- ホンアジサイは全てが装飾花に立っているので、大部分が中性花であり種はまず取れないので、挿し木で増やすのが一般的です。
5月
ショウブ(ハナショウブ)(5月17日更新)
- ???菖蒲と菖蒲は違う???
実は菖蒲(ショウブ)には「サトイモ科の菖蒲」と「アヤメ科の菖蒲」があります。
・サトイモ科の菖蒲(左の写真)…端午の節句にお風呂に浮かべるショウブ
調べて見ると、端午の節句や菖蒲湯の風習は、奈良時代に中国から伝来したようです。
端午の節句に菖蒲を使用する風習が日本に伝わり、「勝負」「尚武」などの言葉にかけられた菖蒲に、
男の子が逞しく成長することを願ったようです。
・アヤメ科の菖蒲(右の写真)…野生のノハナショウブをもとに、江戸時代を中心に数多くの品種が生み出されました。
一説では2000種類の品種があるそうです。 - ???みんな菖蒲???
・一番左…アヤメ科。漢字で書くと「杜若」と書きます。古来より日本にある植物で「カキツバタ」といいます。
・真ん中…アヤメ科。菖蒲「本当の菖蒲はサトイモ科」こちらは「ノハナショウブ」の園芸種で「ハナショウブ」です。
・一番右…アヤメ科。菖蒲と書きますが「ショウブ」と読みません。別の漢字を使うと「文目・綾目」です。
花びらに網目の模様があったことから、文目・綾目「アヤメ」と呼ばれるようになったといわれています。
※Wikipediaによると、「ハナショウブ」の別名は「ハナアヤメ」であり、縮めて「アヤメ」と呼ぶ文化がある。
また、「ハナショウブ」や「カキツバタ」を含めて、「アヤメ」と呼称する習慣がある。とあります。
なんだかよく分からない状態ですね。
- 見分け方
- カキツバタ(左) …湿地に群生・花びらの根元に白い模様
- ハナショウブ(中)…乾燥地や湿地に群生・花びらの根元に細長い黄色の模様
- アヤメ(右) …乾燥した場所に群生・花びらの根元に網目模様
ムラサキツメクサ (5月8日更新)
- ムラサキツメクサ(アカツメクサ)とシロツメクサ
国立環境研究所の侵入生物データベースによると、シロツメクサは『オランダからの献上の器物の間に詰め物として使用されていたのが,最初の持込。牧草,緑肥,緑化用として輸入されたものが定着・分布拡大したと考えられている。』と記載されています。ムラサキツメクサは日本にはシロツメクサと共に牧草として明治以降移入されたようです。
漢字で『詰草』。別名『クローバー』『オランダゲンゲ』 - 幸運の四つ葉のクローバー
クローバーの小葉は普通は三枚。四つ葉以上のクローバーは変異体です。四つ葉になる発生確率は10万分の1だそうです。だからなのか見つけたら「ラッキー」なんでしょうね。
そんな四つ葉のクローバーの絵を描けますか?
実は、上の絵は実はちょっとおかしいのです。
下の写真の左がシロツメクサの葉・右がムラサキツメクサの葉です。ハートではありません。
カタバミです
マメ科シャジクソウ属の多年草ですが、カタバミはカタバミ科カタバミ属の多年草で、道端や空き地・農地などでも多く生えています。全く異なる植物です。
ちなみに、カタバミの方が四つ葉になる確率が低いそうです。
4月
ネモフィラ (4月17日更新)
国営ひたち海浜公園(茨城県)で栽培され、青い愛らしい花が一面に広がっているポスターや映像で一躍有名になった花がネモフィラです。
- ネモフィラ・メンジェシー…一番ポピュラーなネモフィラです。 さらにこの中で花色によって品種が分けられており、その中のひとつにひたち海浜公園にも植えられている「インシグニスブルー」があります。
- ネモフィラ・マキュラータ…花びらに点がある方のネモフィラです。maculata(マキュラータ・マクラータ) は「斑点のある」という意味だそうです。斑点の数通り別名をファイブスポットといいます。
- ネモフィラを見ることができる県内の場所…「神奈川 ネモフィラ」で検索した結果
・くりはま花の国(相模原市)…ポピー・ネモフィラまつり 4月8日(土曜日)〜5月28日(日曜日)
・県立相模原公園(相模原市)…花ブログ
・日比谷花壇大船フラワーセンター(鎌倉市)
・コキアの里(松田町)…開花状況
・長井海の手公園 ソレイユの丘
チューリップ (4月4日更新)
〇 年代によって習った学年は違いますが、今回は小中学校の理科を復習しましょう。
この絵の花はなんでしょう?・・・・・
単純化されていますが、花と茎と葉があって、茎がまっすぐに伸び、茎の根元から葉が伸び、花びらが3つあります。
「チューリップ」と答える方が大部分だと思います。
実際のチューリップを見てみましょう。
どのチューリップも、花びらが6枚に見えます。やはり。花びら3枚の上の絵は間違っている・・・・。とすぐに思ってはいけません。 学校の授業で、花は外側から「ガク」「花びら」「オシベ」「メシベ」の順に並んでいると習いました。一般の花では、ガクは花びらの付け根の方にある小さな緑の部分ですが、チューリップは、つぼみ全体が、緑色から花の色に変わっていきます。つまり、「がく」が花を保護する役目を終えると、今度は色づいて花びらの役目に変わるのだそうです。ですので、チューリップの花びらは3枚だけれども、花びらの役目をするものは6枚とも言えそうです。
3月
土筆(ツクシ)(3月22日更新)
ツクシは、3月頃土手や道端に顔を出します。ツクシが枯れた頃、スギナが同じ地下茎から伸びてきます。
つまり地下茎からは、二種類の茎を地上に出すのです。一方は胞子茎のツクシで、もう一方の栄養茎がスギナです。このように2つの名前を持つ植物ですが、学術的には「スギナ」が標準和名となります。
スギナは「杉の木」をイメージする形状からスギナと名付けられたようです。このスギナは胞子で増えるシダ植物ですので、胞子が発芽し、雄と雌の前葉体が作られます。さらに、雄の前葉体では精子が、雌の前葉体では卵が作られ、精子が泳いで受精し大きく育つことでスギナになります。増え方としては、受精以外に、地下茎から芽を出し増えることもできます。地下茎は切断されるとそこから発芽する性質があますので、スギナが生えている畑に耕運機をかけると一気にスギナが広がってしまうため、駆除するのは困難な雑草といわれています。
卒業時期の桜 (3月13日更新)
「春めき」桜は、2000年に品種登録された
神奈川県南足柄市固有の桜です。登録された当初は、「足柄桜」の名で登録されました。 「染井吉野」が入学式の桜としてのイメージが強いですが、「春めき」桜は卒業式の時期に咲く桜として人気が出て全国に広まっているそうです。
今年は、どの桜も開花が早く、2月で紹介した西平畑公園の河津桜は「松田さくらまつり」が2月11日〜3月12日まで開かれていましたが、早くも3月6日には散り始め、最終の土日11日・12日は完全な葉桜でした。
今回の春めき桜も、3月6日〜21日に「春木径・幸せ道桜まつり」が開かれていますが、3月10日にはほぼ満開状態でした。その時の写真を今回使用しました。
サクラの蜜腺(ミツセン)
蜜を出す器官を「蜜腺」といいます。桜の蜜腺は、花の中(花内蜜腺)だけでなく葉にもあります(花外蜜腺)。右の写真の丸の中の2つの出っ張りがそれです。
桜の葉には、サクラケムシ(モンクロシャチホコ)やアメリカシロヒトリが大量発生することがあります。これらの毛虫(ガの幼虫)は、桜の葉をあっという間に食べていきます。
花外蜜腺から分泌される蜜を求めてアリが集まってきます。アリを誘引することで、昆虫やその幼虫の食害から大切な葉を守っているのではないかといわれています。
2月
サクラ (2月22日更新)
今回の写真のカワヅサクラは、なかなか散らないイメージがあります。サクラの花の寿命を調べてみました。
- 染井吉野……開花〜満開までおよそ1週間程度 満開から散るまで4日〜1週間程度
- 八重桜………ソメイヨシノから1週間程度後に開花 ソメイヨシノより散るまでの期間が長い
- 河津桜………2月上旬に開花し中旬に満開 開花から散るまで1カ月程度と、咲いている期間が長い
花が散るのは (2月22日更新)
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花びらの根元に離層という細胞層が形成され、それまで付着していた花托(かたく)から花びらが切り離されるからです。しかし写真の左下ように花ごと散っていることがありますが、花ごと毟る犯人は誰でしょうか。容疑者は下の写真です。
鳥の名前は、左からヒヨドリ・スズメ・メジロです。 ヒント:蜜がほしいのだけれども・・・・・
桜の花の蜜は、左の緑の丸の内部にあります。桜によく集まるヒヨドリやメジロは、くちばしが細く桜の花の中心に差し込むことができますが、スズメはくちばしが太いため蜜まで届きませんから、花をちぎって蜜をなめているのです。
植物は蜜を出すことで虫や鳥などを集め、受粉を手伝ってもらいます。しかし、スズメの蜜の舐め方では受粉の助けになりません。ただ蜜をなめるだけなので「盗蜜」とよばれています。
ウメ・モモ・サクラの花の違い
「ウメ」・「モモ」・「サクラ」春に咲くこれらはすべてバラ科で花びらの数も5枚の花が多い。
……花を見て区別がつきますか?
開花時期 | 花びらの形 | 花柄(花梗) 花と枝の間の緑の茎 |
花の咲き方 | |
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ウメ | 2月上旬から | 先が丸い | 無し | 節に花は1つ 枝にへばりつくように咲く |
モモ | 3月中旬から | 先がとがっている | 緑色の花柄が短い | 節の付け根から2輪の花が 上や下などさまざまな 方向を向いて咲く |
サクラ | 3月下旬から | 先に切れ込みがある | 緑色の花柄が長い | 1つの節からたくさんの花が、下を向くように咲く |
1月
2つのホトケノザ
- TOP写真のホトケノザ(左の写真)は、「仏の座」と漢字で書かれるように、葉の形が仏様の台座(蓮座)のように見えるというのが名前の由来だといわれています。
ホトケノザの花をそっと引っぱると簡単に花がはずれます。花の根元は筒状になっていて、その部分をなめたり吸ったりすると甘い蜜の味がします。蜜はなめられますが、本体は食用になりません。 - 「春の七草」にもホトケノザがでてきます(セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ)。しかし、春の七草のホトケノザはコオニタビラコ(右の写真)のことです。このホトケノザの名前の由来も、コオニタビラコの葉がタンポポの葉のように放射状に広がる様子が、仏様の蓮座のようだというところから付いた名前だそうです。
春先の柔らかい新芽や若葉が食用になります。 - サルビア、
ツツジ、ムラサキツメクサ、スイカズラ、サツキ、オシロイバナ、レンゲソウ、ヤブツバキ、サクラ などの植物が、昔の子ども達によく吸われていた植物です。しかし、厚生労働省の「自然毒のリスクプロファイル」によると、『ツツジ科の植物には毒をもつものが多く、蜜にも毒性成分があることがあり、注意が必要』とあります。また、『ハクサンシャクナゲ』『セイヨウシャクナゲなどの園芸種』『レンゲツツジ』等の植物名を具体的に挙げ、注意を呼びかけています。
「自然毒のリスクプロファイル」:
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/poison/index.html - 調べてみたところ、高原にもともと生えていたレンゲツツジですが、園芸用の品種もあり身近で植栽されている可能性があります。こどもの事故防止のために、ツツジの花の蜜は秘密にしておいた方がよいかもしれません。また、見分けがつかないのなら、サツキの花の蜜も秘密に・・・・。